厄落としに行ってきたのん。
明治神宮。
お祓い初めて経験したよ。
こどものころ地元の氏神さんで巫女として舞ったことならあるけど、祓われるのは初めて。
神教の儀式は仏教のより記号的なのね。神さん目線でおもしろいことがにんげんにおもしろいわけないでしょ?て言われてるかんじ。
セクシーでもかわいくもなんともないダンサー(巫女)の、抑揚のない地味なダンスとか。のっぺりした雅楽とか。まったく感動のないショーをだらだら見せられてまぁ退屈。
退屈に感じるのはこのショーが神さんレベルだからで、高度すぎてにんげんにはわかんないんだなぁと思った。
一連の儀式は神さんへの捧げもので、にんげんを面白がらせるためのものじゃないだ。
だからつまんないし、意味わかんない。
意味わかんないなりに、背筋伸ばして粛々とお祓い受けたよ。厄落としきもちよかった。
厄を落としたあと、清正の井に行った。
スピリチュアル人気で30分待ち!!とかいうのを期待してたけど、ぜんぜん並んでなかった。警備員さんが「ハイここが清正の井ね~、写メはいいけど飲んじゃダメよ~」ってにこにこ呼び込みしてて、ちょと俗っぽかった。
ふつうにふつうの井戸だったよ。井戸水は年間とおして水温が一定。冬だから、手を浸すと暖かい。
その、「清らかで清浄な水」がね、となりの池に流れ込んでるんだ。
結構な数の鯉が泳ぐ大きい池だったんだけども。
鯉たちが、やたら汚くてびっくりした。
不健康な魚がやけに多い。
みんな痩せている。
水カビ病にかかっていたり、ヒレがなかったり。左右不対称な顔の魚もちらほらいた。
清らかで清浄なはずの水に、病気の鯉たち。
なんだか、高度な暗喩表現みたいだった。
「外界から隔離された池で近親交配を繰り返した結果、偏った性質がつよくあらわれるようになって、免疫機能が低下し、病気と奇形が増えたんだろ」って、いっしょに行ったともだちが言った。
外界から隔離されて近親交配を繰り返してって、まるで天皇家みたいだね☆!って返したら、不謹慎だって怒られた。
ふしぎなところだったよ、明治神宮。
おみくじが凶とか大吉とかじゃなくて、明治天皇自作の和歌なのね。
わたしが引いたのは「努力なくして成功はない」的な和歌で、ともだちのは「もっと素直になれ」的なやつだった。
双方、的確な助言だと思った。
さっそく今夜は
もらったお神酒を開けて、神さんとサシ飲みするわ。
厄を落としたぶんだけ、福をひろうんだ。
華麗に後厄に突入。
神さんは飲まないし食べないので、お酒もツマミも一人前の用意でじゅうぶんです。
神さんは、飲み友達にうってつけです。